こつママとこっちゃん①

事前アンケートを元に、こつママさんに病気の発覚からのことをお話ししていただきました。


こつママさんの背景
関東地方に在住。はじめての妊娠でお腹の中には一卵性双子ちゃんがいました。問題なく経過していたところ、ひとりの赤ちゃんに異常が見つかります。

お子さんに病気がある事が分かったときのことから伺いたいと思います。
いつごろ、どんな状況で病気を知るとこになりましたか?
はじめに異常が見つかったのは妊娠28w5dです。
担当医から「赤ちゃんのお腹に水が溜まっているみたい」と言われたことから始まりました。
その時は「この嚢胞は週数が進めば無くなることもあるし、無くならないこともあるから生まれてみてからじゃ分からない」と言われました。
その時に見せてもらったエコーには小さな黒い丸(嚢胞)が二つ見えました。

28週までは異常なく経過していたのに、急に嚢胞があるといわれたんですね。
その時はどんな風に思われましたか?
そうなんです。28週までは双子妊娠にもかかわらずとても順調で、何事もなく進んでいたので突然嚢胞のことを言われてとてもショックでビックリしたのを覚えています。
でも、担当医からは「まだどうなるかは分からないからそんなに心配しなくても大丈夫」と言われたのでなんとか落ち着こうと思っていました。でも結局心配でネット検索繰り返してました。

そうですよね。急に嚢胞があると言われたら、ネット検索してしまいますよね。
その後のエコーでも、生まれるまで病名はわからないままでしたか?

そうです。
双子妊娠だったので30週から管理入院がありました。その際に嚢胞の事を調べるためにMRIで検査しましたが、それでも病名は生まれるまでわかりませんでした。
MRIを受けてもわからなかったのですね。それは不安だったと思います。
ご家族や周りの方はどんな反応でしたか?
まず夫に話しましたが、やはり心配で最初は一緒に検索魔になりました。
でも少しずつ、「今できるのは先生を信じて無事に生まれてきてくれるのを待つことだね」と夫婦で話し合いました。
あとは義母にも夫から伝えましたが、「赤ちゃんには不思議なことがいっぱいあるから、気にしなくても大丈夫!」と励ましてくれました。
実母には心配させたくなくて詳しくは伝えませんでしたが、エコーで子宮が二つありそうと言われていたのでそれを伝えました。その時はビックリしていましたが、産まれてくるのには問題無いと伝えたのでそれ以上は何も言われませんでした。

そうだったのですね。ご家族もまさかのことに驚かれたことと思います。不安な中でもご家族の言葉が支えになったのですね。
こつママさんの出産の時の場面ついて教えてください。
管理入院で30週から入院しており、妊娠高血圧気味でMFICUにいました。
血圧は少し高かったですが特に問題なく過ごしていたら今度は双子に羊水の差ができてきた(こっちゃんの羊水が多い)と担当医から説明がありました。この時32週です。「一卵性双生児なので羊水の差が開くと危険なのでもしかしたらタイミングを見て出産になるかも」と言われ、早めに夫と一緒に現状の説明を聞いたり、NICUの見学等を行っていました。
そして33w5dの深夜、何の前兆も無く破水しました。このままお腹に留めておくよりも出産した方がいいと言う主治医の判断で緊急帝王切開になりました。

急に破水して帝王切開が早まったんですね。深夜の破水は心の準備も整っていなかったのでは無いかと思います。その時はどんなお気持ちでしたか。

まさか自分が破水するとは思っておらず、全く準備してなくて、気持ちもついていきませんでした。
そうですよね。
緊急での帝王切開となったわけですけど、その時はどんな事を考えていましたか?
深夜の破水だったのでとても不安でした。
そして早産だったので、もう少しお腹で育ててあげたかったなぁと双子に申し訳ない気持ちでした。
出来るだけお腹で育ててあげたかったのですね。嚢胞があると分かってから5週間も原因がはっきりせず、深夜の破水。すごくがんばられましたよね。双子ちゃんが生まれてきた時はどうでした?
すぐに会うことはできましたか?
双子が生まれてきてくれてとにかく嬉しかったです。まず長女が生まれてきてくれて小さな泣き声を聞くことができてホッとしました。
その後すぐ次女のこっちゃんが産まれてきてくれて、小さく泣いてくれたのでこれも嬉しかったです。
長女とはその後すぐ面会ができましたが、こっちゃんとは中々出来ずにいました。しばらくして少しだけこっちゃんと面会できたのですが直ぐに連れて行かれてしまいました。長女とは出産直後にカンガルーケアの写真を撮ってもらえたのですが、こっちゃんとは撮ってもらえなくてそこだけが唯一心残りです。
双子ちゃんとも泣きごえをあげてくれたんですね。2人とも強い子ですね。こっちゃんとはカンガルーケアできなかったのですね。
産まれた当日にこっちゃんのストーマ手術をされていますね。大変ご心配だったと思います。こつママさんはどのような思いでいらっしゃいましたか?

とにかく不安でしかありませんでした。初めて聞く病気で難病だと言われて、しかも早産で生まれた後直ぐに手術が必要と言われて頭はパニックでした。

生まれた当日に総排泄腔遺残症と言われたんですよね。どんな説明がありましたか。

まず最初に言われた病気は鎖肛でした。そこで肛門が無いと言われて、人工肛門を作る手術が必要になると言われました。
その後、朝方に小児外科の先生の診察があって『総排泄腔遺残症』と診断を受けました。そこでもやはりストーマは今日か明日にでも作らないといけないと言われました。
それは驚かれたでしょう。
コロナ禍ですがパパも出産やその説明の時は一緒に同席されてましたか?

帝王切開だったので手術室前で待つことができました。そして説明の際や手術の際は私の病室が個室だったことや病院側の配慮もあり一緒に聞くことができました。
パパがそばにいてくれて心強かったですね。

こつママとこっちゃんは②へと続きます。

モモの会

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