みさとさんとはるちゃん②

引き続き、みさとさんにお話しを伺いました。


根治術前までは水膣症のために、1日1回導尿されていたとのことですね。
導尿のやり方はすぐ覚えられましたか?
みさとさん以外にもケアを任せられる人はいましたか?また、その際のはるちゃんはどんな様子でしたか。

やり方はすぐに覚えられました。私以外に覚えられる人はいませんでした。
導尿は、よく嫌がっていましたので、押さえつけたり、動画やおもちゃで気を反らしながらやるのが大変でした。
腹壁導尿路となり、1日3回の導尿をされているそうですが、導尿の管理で気をつけていることや注意していることはありますか?

清潔に導尿するよう気をつけています。
アンケートでは『根治術の影響で、神経因性膀胱になり、自力排尿はあるものの残尿感が残るようになり、急遽、腹壁導尿路を作りました』とありましたが、根治術前の医師の説明にその可能性があるとの話はありましたか?また、その際のみさとさんのお気持ちをお聞かせください。
根治術前の手術説明の際、手術の影響で、神経因性膀胱になる可能性があると説明は受けました。
その説明を受けたときは、手術時間も10時間くらいかかるという説明でしたので、とにかく無事に、命だけは無事に、戻ってきてくれればいいと思いました。
あとのことはそのとき考えればいいと。
「どうかよろしくお願い致します」と主治医に伝えました。
根治術前と閉鎖後、排尿に対しての負担、みさとさんご自身のお気持ちの変化はどうですか?
正直、根治術が終われば、水膣の心配もなくなって、導尿の必要がなくなると思っていたので、腹壁導尿路になって導尿が必ず必要になると言われたときは、かなりショックでした。
これから大きくなるに連れて、管理の仕方も変わってくるだろうし、医ケアがあることで、就園は苦労するだろうし、不安しかなかったです。今も不安です。
その不安や悩みを相談できる人はいましたか。また、そのことに対してどのように対処し、受け止めましたか。
主人ですかね、、、。
でも主人は、良くも悪くも楽観的で、就園に関しても私任せなところがあって、話をしてもどこか他人事のような感じがして、心から相談できる相手というのは、実際のところいないかもしれません。
今は導尿にもなれましたし、実際娘が自分で導尿するようになったとき、共通管から導尿するよりお臍のほうが格段にやりやすいだろうし、痛みもないし、これでよかったんだと思っています。
腹壁導尿路にしてから、一度も尿路感染症になっていないのも、そう思う理由のひとつです。

同じ疾患でも自治体によって受けられる福祉は異なりますが、はるちゃんは、パウチやオムツ助成の福祉制度を受けているそうですね。そこへ辿り着くまでは、ご自身で調べて行動されたのですか?あるいはどなたかアドバイスしてくれる方がいたのでしょうか?よければ、助成に至るまでの流れを教えてください。
病院のソーシャルワーカーさんと福祉事務所の保健師さんに相談していました。
ただ、あくまで相談にのってくれるだけで、実際には自分自身である程度調べて行動しました。
パウチに関しては、主人が動いてくれました。
当初、どこの窓口に相談したらいいのかわからず、市の色んな課に電話してはたらい回しにされてを繰り返しました。
最終的には市の障害福祉課の方が、親身になって話を聞いてくださり、パウチ助成に関しても積極的に申請に向けて動いてくれました。
過去に例がないけど、いずれストマ閉鎖して必要なくなるという期間限定で助成を認めるという形でした。
オムツに関しては、医療的ケア児支援法が成立し、市としてもしかしたら何か対応してくれるかもしれないと期待していました。
たまたま2歳すぎてから、障害者手帳の申請をしたので、そのタイミングで同じく障害福祉課の方に、オムツの助成などは受けられないか?と聞いたところ、その場ですぐに上の方と話し合ってくださり、特例で申請しましょうという流れになりました。
以前モモの会で、メディカルノートを作成しておくと良いという情報を知ったので、娘のも作成して持ち歩いていました。
それを見せながら説明することで、市の方にも病気のことを理解してもらえたようです。
口頭だけの説明だと理解してもらえなかったと思います。

まだ就園されてないとのことですが、園への相談など準備中だそうですね。
医ケアがあることで、看護師さん在中の園しか受入れ不可でした。
訪問看護さんは在宅縛りでしたので使えず。
ただ、現状保育園は人数満員で入れず、申込みだけしてある状態です。
入れなかった場合、4月からプレ幼稚園に通う予定です。
導尿という医療的ケアが必要ということで、ハードルが高いですよね。導尿できる看護師や先生がいなくて、母親自身が導尿のために1日何度か保育園に行っていたという話も聞きました。親の負担は大きいですし、心の負担もかなりのものです。
みさとさんにとって、今現在の悩みや不安を、入園したい園や自治体の子育て支援窓口に相談されていると思いますが、親身に聞いてもらえていると感じられますか。
障害福祉課の方、福祉事務所の保健師さんが、いつも親身になって話を聞いてくれます。
しかし、就園に関しては、園側次第というところがあって、自分自身で動かないとどうにも前に進まない現状です。
ただ、保育士さんがいる保育園や幼稚園などの情報は聞けば調べて教えてくれますし、対応自体は、こんなものなんだろうなぁ、と思っています。
私の気持ちとしては、医ケア児コーディネーターのような方がいて、就園に関してもそういう方が積極的に動いて、私達家族と園の橋渡しをしてくれたらいいのになあと感じています。
最後に、今回のアンケート及びインタビューでこれまでのあゆみを振り返ってみて、何か感じられたことがありましたらご自由にご記入ください!

振り返ってみると、ただただ必死に娘と娘の病気に向き合ってきたなと思います。
その中で、病院関係者の皆様はじめ、同じ疾患と戦うお友達たちに沢山励まされ勇気をもらいました。

今、元気に過ごす娘を見て、当時の私に
「先のことばかり不安に思っていないで、今目の前にいる赤ちゃんの娘を沢山愛でてね」と伝えたいです。
これから先、困難にぶつかることはたくさんあると思いますが、娘の世界が優しく幸せに満ちた世界であるよう、家族みんなで日々を大切に過ごしていきたいです。


みさとさん、アンケートとインタビューにお答えいただきありがとうございました。

モモの会

ピアサポート 【モモの会】です。 モモの会は総排泄腔疾患の娘を持つママたちの集いで、こちらのサイトはモモの会のメンバーで運営しています。

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